保安林 前編
8月も後半になり、こども達は夏休みも終わりですね。
m-kinoのある京丹後市は8月に入っお盆の頃までは気温も高く、ほとんど雨も降りませんでした。
猛暑が続く中、海水浴などで海に出かけられた方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。
筆者もご多分に漏れず、数回海に出かけました。海に出かけると場所により、このような看板を見かけたりはしないでしょうか?
これは保安林と呼ばれる林で、調べてみると水を育んだり、土砂崩れなどの災害を防止したり、景観や保健教養などの公益目的を達成するために、国や都道府県が決めた伐採や開発に制限を加える森林のことだそうです。今回は保安林について調べたことを書いてみたいと思います。夏休みの自由研究です(^^)
保安林は目的に合わせて17種類あります。
︎●水源かん養保安林
︎●土砂流出防備保安林
︎●土砂崩壊防備保安林
●飛砂防備保安林
●防風保安林
●水害防備保安林
●潮害防備保安林
︎●干害防備保安林
︎●防雪保安林
●防霧保安林
︎●なだれ防止保安林
︎●落石防止保安林
●防火保安林
●魚つき保安林
︎●航行目標保安林
︎●保健保安林
●風致保安林
全国の保安林の割合は、水源かん養保安林が全体の70%以上を占め、次いで土砂流出保安林が20%を占めています。残りの10%程度がその他の保安林になります。
水源かん養保安林は、その流域に降った雨を蓄え、ゆっくりと川に水を流すことで、安定した川の流れを保ち、洪水や渇水を緩和する働きがあります。また、綺麗な水を育む効果もあります。
水は地球にしかないといわれています。人にとって、というか生き物にとって水はとても大切な自然の資源です。森や林のおかげで安全で快適に暮らしていけるんですね。
では京都府ではどのような割合なのでしょう?
京都府の丹後広域振興局のホームページによると以下のような割合になるそうです。
やはりダントツで水源かん養保安林が多くの割合を占めます。
そして最初の画像の防風保安林ですが、なんとその他0.6%にカテゴライズされていて、いかに少ないかがわかります。
防風保安林は海岸や内陸部などで風の勢いを弱め、田畑や住宅などを、風の被害から守ります。
たしかに撮影した京丹後市丹後町間人(たいざ)の後ケ浜の辺りは、冬場などはいかにも日本海らしく、大変風が強く吹き、ゴーゴーと凄い音がします。数少ない防風保安林に指定されるのもうなずけます。赤で囲った辺りが防風保安林となります。それより少しだけ西側のこの辺りも防風保安林です。
また海に面した京丹後市には飛砂防備保安林も有していて全体の0.4%になります。飛砂防備保安林は、浜などから飛んでくる砂を防ぎ、隣接する田畑や住宅を守るための林です。ありました。
これは京丹後市網野町にあります夕日ヶ浦という砂浜の海岸線沿いにあります。赤、青で囲ったこの辺りが飛砂保安林に指定されています。
同じ海岸線でも夕日ヶ浦では飛砂防備保安林に指定されていて、後ケ浜では防風保安林に指定されています。これはおそらく、後ケ浜の砂は粗い砂利になっていて飛砂するということは無い為、防風に特化した保安林に指定されてるのではないかと思います。画像は後ケ浜の砂です。確かに砂というよりは砂利です。海水浴のあとに砂を払う時は楽ちんです^^
話は少しそれますが、後ケ浜の海岸の侵食がすごく進んでいてビックリしています。30〜40年前より明らかに砂浜の面積が狭くなっており、このままでは近い将来、砂浜が無くなってしまうのではないかと心配してしまいます。話は保安林に戻しまして、保安林は17種類あると先に書きましたが、気になる種類の保安林がいくつかあります。そのうち1番気になったのが、魚つき保安林です。ですが前編はここまでで、魚つき保安林については後編に書きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。